海から来られた貴人 壱 — 良い住み家
二つ隣の駅、大磯に高麗(こま)山という山があります。若葉の頃には、精気に満ちてこんもりとし、とりわけ姿形が美しい山です。この山は江戸末期まで霊域として保護されていたそうです。
東海道線沿線で転居先を見つける時に、大磯から小田原までの山と海辺の景色、街の雰囲気がとても気に入り、この辺りを中心に住む所を探しました。
高麗山の東の山麓には高来(たかく)神社(神仏習合時は高麗権現社と高麗寺、神仏分離後は高麗神社、その後に高来神社に改名)があります。
668年、高句麗が滅び、王族の若光の一族は難を逃れ海路大磯に上陸、この辺りに住んでおられたそうです。
716年、若光は、大和朝廷より埼玉県に設置された高麗郡の長官の職を授けられ、各地に住んでいた高麗人はそこに移住しました。
埼玉県日高市の高麗神社には、この若光が祭られており、子孫の高麗家が代々神職を継がれています。
この神社は、『太王四神記』(ヨン様が高句麗の第19代王の広開土王 374年 - 412年 を演じたTVドラマ)ファンの聖地です。
なぜ、大磯に若光の一族が渡来されたのかはわかりませんが、私と同じように美しい高麗山や相模湾の海辺の風景、人々の雰囲気に魅かれたのだとすると、とても親しみが持てます。
『太王四神記』に出てくるような貴人、王子達や武将達が上陸されたら、私も村人として大歓迎していると思います。
この地、大磯には、はるばる天竺から海を渡って来られた貴人もおられます。
インドの王子と姫君の2組、大臣から出家された姫君達の父の計5名が、追っ手から逃れ上陸されました。
高麗寺に滞在された後、聖地の箱根へ、その後それぞれ箱根権現と伊豆山権現になられたと『箱根権現縁起絵巻』に記されています。
なかなか国際的で不思議な大磯の浜辺です。
ヴェーダの中には構造に関する知識もあり、スターパティヤ・ヴェーダ(ヴァーストゥ)とよばれる国や都市、宮殿、住居などを設計する建築学があります。
スターパティヤ・ヴェーダでは、土地を様々な観点から検討し、大変慎重に選びます。
また、設計も自然法則を活かし、時間による日光の入り方や、風通しなどを熟慮していますので、省エネルギーで健康的、感染症予防には最適な都市や家になります。
良い場所で、自然と調和した家に住めば、自然から多くのサポートを得られ、幸運と健康、豊かさや啓発に恵まれると考えています。
土地の選定では、その土地が持っている雰囲気や五感で得る情報も大変重要視します。その土地、その街、その建物の雰囲気は、そこにいる人々の集合意識で決まります。
住む所は、良い影響を与えてくれそうな環境で、感じが良く安らげる場所に越したことはありません。
転居されるご予定がある方は、選択条件のひとつとしてどうぞご参考になさってみてください。
瞑想で心身をリフレッシュし、頭をクリアにし、五感を鋭敏な状態にして、土地や物件の見学に行かれるとなお良いと思います。
お気に入りの土地に、幸運に恵まれる良い住み家を見つけてくださいませ。
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